クッカーとは、語源は英語で、アウトドア向けに作られた調理器具のことです。「コッヘル」はドイツ語が語源でクッカーと同じ意味で使われます。
キャンプでのご飯作りは、普通の鍋じゃダメなの?とキャンプを始めた頃は思いました。
クッカーは携帯性や収納性に優れており、そのまま食器として使えるなど、屋外で料理がしやすいように作られています。
各社、工夫を重ねて作っているので、細かい点を比較して見てみると楽しくなってきます。
素材や形状、容量に違いがあるので、自分のキャンプスタイルに合ったクッカーを見つけることができるといいですね。
クッカーの材質の違い
クッカーの主な材質は、アルミニウム、ステンレス、チタンが挙げられます。その他にキャンプでは鉄製のダッチオーブンなどがあります。
3つの特徴の違いは以下の通りです。
アルミニウム | チタン | ステンレス | 鉄 | |
熱伝導率 (W/m・k) | ◎ (220) | △ (17) | △ (16) | 〇 (63) |
保温性 | △ | 〇 | ◎ | ◎ |
軽さ (g/cm3) | 〇 (2.71) | ◎ (4.51) | △ (7.9) | △(7.8) |
耐久性 | △ | 〇 | ◎ | ◎ |
値段 | ◎ | △ | 〇 | 〇 |
アルミニウム
軽くて安価なので、初めに買うクッカーとしておすすめです。
熱伝導率が高く、早くお湯を沸かしたい場合に便利。
逆に炒め物をする際は火力に気を付けないと、焦げ付いてしまうこともあります。
やわらかい金属なので、傷がつきやすく、凹みやすいなので注意が必要です。
チタン
軽くて丈夫なため、登山をされる方に人気です。
また、加熱するとチタンブルーと言って、青色に変色します。これがかっこいいんですよね。
熱伝導率は低く、軽量化のため薄く作られていることが多いので、お湯を沸かすなど簡単な調理には向いていますが、炊飯などの調理には不向きです。
また、硬い金属なので加工が難しく、値段が他の金属よりも高価となっています。
ステンレス
熱伝導率が低いため、なかなか温まりにくいのですが、一度温まれば余熱を利用しての煮込み料理が得意です。
厚みや重さなど普段使用している調理器具と似ている使用感のため、キャンプ初心者さんには向いています。
値段も安価で手に入れやすいものが多くなっています。
鉄
熱伝導率はアルミニウムとチタン・ステンレスの中間です。炒め物、煮込み、どの料理にも向いています。
ダッチオーブンでじっくり煮物や、熱い鉄板でステーキなど、少し手の込んだ料理ができます。
鉄は錆びやすく、洗剤は使用不可、油を塗っておくなど、使ったあとのお手入れが必要となるので、キャンプ上級者向けになります。
クッカーの形状の違い
浅型と深型
浅型
家庭にある鍋と似た形状で間口が広く、初心者さんでも調理がしやすい形状です。
熱の伝わる面積が広いので、具材に火が通りやすく、効率よく調理できます。
幅があるので、収納場所を取ったり、シングルバーナーでは大きくて乗せられないものもあります。
深型
アウトドア缶やバーナーとのスタッキングを考えて作られているので、ザックなどへ収納しやすくなっています。
登山される方やソロキャンに向いています。
熱が伝わる面積が狭いので、炒め物には不向きですが、お湯を沸かす、煮ることが得意です。
丸型と角型
丸型はオーソドックスな形状で調理や洗うときに扱いやすいです。
角型はコンテナなどに収納する際、無駄なくスペースを使うことができます。
加工のありなし
クッカーには、耐摩耗・耐腐食処理をしただけのものや、フッ素加工をして、食材をこびりにくくしたものがあります。
加工があるものは、洗いやすくお手入れが簡単です。
一方、加工がないものは、焚火でガンガン料理したいという方に向いています。
容量の違い
クッカーには様々な大きさがあり、スタッキングできるものもあります。
人数の目安としては、
- 500ml前後:1~2人
- 1000ml前後:2~3人
- 1500ml前後:3~4人
となります。
まとめ
クッカーの特徴として、
- 材質の違い
- アルミニウム
- チタン
- ステンレス
- 鉄
- 形状の違い
- 浅型と深型
- 丸型と角型
- 加工のありなし
- 容量の違い
以上が挙げられます。
自分のキャンプスタイルにあったクッカーを見つけることができるといいですね。